自律神経と免疫細胞
自律神経には「交感神経」と「副交感神経」の2つがあり、交互に優位になることで免疫力を支えています。しかし強いストレスなどで交感神経が優位な状態が長引くと、白血球の中の顆粒球が増え、自分の体を攻撃して組織破壊を引き起こすことに。反対に副交感神経が優位な状態が長引いても、リンパ球が増えすぎてアレルギー疾患や低体温の原因になることもあります。つまり、免疫力を高めるためにベストなのは、自律神経のバランスがとれた生活を送ること。ストレスフルな毎日、メンタルの負担を減らすケアを取り入れて、心も体も健康になりましょう。
ストレス軽減の生活習慣
とりあえず笑顔
笑顔にはNK細胞の働きを活性化したり、副交感神経を優位にする効果があります。免疫力を高めるためにも、普段から笑顔を心がけて。
ありがとうを伝える
感謝の気持ちを表すと、βエンドルフィンという幸せホルモンが脳内に分泌されます。ストレス緩和のためにも「ありがとう」を伝えよう。
映画をみて泣く
感情の高ぶりによって流れる涙は副交感神経を優位にしてくれます。涙を流したあとは幸せホルモンが増加し、ストレスを和らげる効果も。
良いストレスに変換する
前向きな気持ちで受ける心の負荷は「いいストレス」。ポジティブな刺激を意識して、達成感や満足感につなげよう。
監修
- 農学博士 矢澤 一良先生
- 早稲田大学ナノ・ライフ創新研究機構 規範科学総合研究所ヘルスフード科学部門 部門長
京都大学工学部卒業。その後、相模中央化学研究所に入所、東京大学より農学博士号を授与される。
2000年、湘南予防医科学研究所を設立。主な研究テーマは、予防医学的食品・医薬品素材。日本脂質栄養学会理事、日本機能性食品医用学会理事、日本臨床栄養協会理事。