かんたん温活【その1】、
3つの首を冷やさないこと。
寒くなると内蔵の体温を保つために、手足が冷えやすくなります。これは私たちの体が、手足の先の毛細血管をぎゅっと縮めて、これ以上の熱を失わないように働きかけるためです。同時に、体の中心に血液を集めて、脳・心臓・肝臓・腎臓・腸などの重要な臓器の体温を維持しようと努めます。このような、体を守ろうとする防御反応の結果、寒い時期は手足の血行が悪くなり、冷えやすくなります。対策としては、マフラーや手袋、厚手の靴下などで、首・手首・足首をしっかり防寒するだけでも温活に。3つの首には太い動脈が通っています。その血液の通り道をぽかぽかに保つことで、温められた血液が体のすみずみまで効率よく届き、冷えを遠ざけることにつながります。

かんたん温活【その2】、
下半身を動かして血流を改善すること。
人間の体温は、常に37度程度に保たれるようになっています。その体温を維持するための、熱の発生に最も貢献しているのが筋肉です。筋肉量が低下すると、体温を保つことが難しくなり、末端冷え性などの原因になります。特に足元は心臓から離れているので冷えやすい部位になり、特に動かすことが大切です。効率のよい筋トレ方法としても大きな筋肉から鍛えるのがおすすめなので、大きな筋肉が集まる下半身を鍛えることで、血流が良くなり、冷えの体質改善に役立ちます。 「一駅分歩く」、「エスカレーターではなく階段を使う」など、日常生活で下半身をこまめに動かして、血流改善と筋力アップを心がけましょう。

かんたん温活【その3】、
内から外から体をあたためること。
ウイルスや細菌と戦う免疫細胞は、主に血液中に存在します。血液が体内を駆け巡ることで、免疫細胞が体中をパトロールして外敵を素早く見つけ、対処することができます。体が冷えているということは、すなわち血流が滞っているということ。血の流れとともに移動している免疫細胞がすみずみまで届かなくなり免疫力が悪化、その力を十分に発揮できなくなることでウイルスや細菌を捉えきれず、病気にかかりやすくなります。血流をよくするためには、体の内からも外からもあたためることが大切です。内からは、発酵食品や香辛料などの体をあたためる食材や、血流をよくするクエン酸、DHA、アリシンなどの栄養素を食生活に取り入れること。外からは、ぬるめのお湯にゆったりつかってリラックスすること。そして、睡眠の質の低下で自立神経のバランスが乱れると血流が悪化するので、お風呂からあがったら体が冷めないうちに布団にはいり、眠気が訪れるのをゆっくり待ちましょう。

乾燥への対策も必要です。
たっぷり保湿すること。
体が冷えると血行が悪くなり、体にさまざまな不調をもたらしますが、お肌にとっても同じことが言えます。肌の栄養が不足すると、細胞が生まれ変わるサイクルである肌のターンオーバー(新陳代謝)が乱れ、皮膚のバリア機能の低下につながりやすくなります。また、冬は空気が非常に乾燥することで、お肌の水分が蒸発しやすい状態を引き起こしてしまいます。冬の乾燥から肌を守るために、まずは湿度の低下を防ぐこと。お肌のためには室内の湿度を60~70%に保つようにしましょう。次に保湿にこだわったお手入れをすること。化粧水の後に美容液を塗る、化粧水と乳液の後にクリームをつけて水分をできるだけ蒸発させないようにするなど、保湿アイテムを変えるだけではなく、保湿の仕方についても工夫してみてはいかがでしょうか。特に入浴後は肌の水分が蒸発しやすいので注意が必要です。
