免疫力を高める「食事のチカラ」

Update: 2021.11.29
#免疫を整える

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免疫力が働くためには、あらゆる栄養が必要です

食事は健康づくりの基本ですが、体に備わっている免疫力を最大限に高め、維持するためにはどのような食生活が望ましいのでしょうか。免疫細胞をつくり出すための材料となる成分、それは、免疫細胞の働きをサポートする成分など、免疫システムには数多くの栄養素が複雑に関わり合っています。

「3食バランス良く」を基本に、食から免疫力強化を

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免疫力を高めるには、特定の栄養や食材を摂れば良いというものではありません。「1日3食バランス良く」が基本。栄養は、不足しても過剰になっても免疫力の低下につながります。この鉄則を踏まえた上で、免疫力強化に役立つ食事のポイントを押さえましょう。

免疫力を高める食事対策「4つのポイント」

ポイント1
免疫細胞の材料たんぱく質を摂る

たんぱく質は免疫細胞を構成する主要な成分です。魚、肉、卵、大豆・大豆製品などを使ったたんぱく質豊富なメニューを、食材が偏ることがないように摂ることが大切です。

1食、手のひら分を目安に


ポイント2
食物繊維&発酵食品で「腸活」

腸は人体最大の免疫器官。体全体の約70%の免疫細胞が腸に集中しているため、免疫力アップには腸の健康が欠かせません。腸内環境を良好に整える食物繊維や、善玉菌を増やす発酵食品を積極的に摂りましょう。

腸がキレイだと免疫力がイキイキ!


ポイント3
ビタミン・ミネラルで免疫細胞の働きをサポート

ビタミンA、ビタミンE、亜鉛やセレン、銅、マンガンなどは、細胞を酸化させる「活性酸素」の働きを抑え、免疫細胞を守ります。また、ビタミンAは鼻や喉の粘膜を強化する働きがあり、ウイルスの侵入を阻みます。様々な野菜をバランス良く摂ることがおすすめです。

1食、両手山盛り分の野菜を目安に


ポイント4
体を温める食材を摂る

体を温めると血流が促進され、血液内に存在する免疫細胞が体のすみずみまで行き渡って、免疫力が活性化します。手足やお腹の冷えが気になる季節は、体を温める食材やスパイスを上手に活用しましょう。

体を温める食材で全身ポカポカ!

これら4つのポイントを意識して食生活に上手に取り入れ、免疫力を根本から強化しましょう。

監修

農学博士 矢澤 一良先生
農学博士 矢澤 一良先生
早稲田大学ナノ・ライフ創新研究機構 規範科学総合研究所ヘルスフード科学部門 部門長
京都大学工学部卒業。その後、相模中央化学研究所に入所、東京大学より農学博士号を授与される。
2000年、湘南予防医科学研究所を設立。主な研究テーマは、予防医学的食品・医薬品素材。日本脂質栄養学会理事、日本機能性食品医用学会理事、日本臨床栄養協会理事。