運動不足は免疫力を下げる?運動と免疫力

Update: 2021.10.25
#免疫を整える

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その体調不良、運動不足が原因かも?

運動不足は知らず知らずのうちに免疫機能に影響を与え、様々な不調を引き起こします。「最近、風邪をひきやすくなった」「ちょっとしたことで体調をくずしてしまう」という方は、体を動かす機会が減っていることが原因かもしれません。

免疫力のエース・NK(ナチュラルキラー)細胞は
運動しないと活性が低下します

NK(ナチュラルキラー)細胞はその名の通り、体内に侵入した”敵”をやっつける免疫機能の代表選手。この免疫力のエースは「ちょっとした生活習慣の乱れで活性が変動しやすい」という性質を持っています。運動習慣もその要因の1つ。運動不足になるとNK細胞が活発に働かなくなってしまい、風邪などの感染症にかかりやすくなります。日常生活に軽い運動を取り入れて、NK細胞の活性を促しましょう。

注意!無理な運動はかえって免疫力を低下させます

運動が体に良いからと、激しい筋肉運動や、2時間を越えるような有酸素運動を行うと、かえって体に多大な負荷をかけてしまい、NK細胞の活性を著しく低下させます。アスリートは免疫力が低下しやすいともいわれます。無理な運動は控え、適度な運動を心がけましょう。

NK細胞を活性化させる以外にも
適度な運動は免疫力アップに良いことがたくさんあります

ウォーキングなどの軽い運動は、NK細胞を活性化させるだけでなく、血流を促し、体に適度な刺激を与えて、腸内環境の改善やストレス解消につながります。また、体を動かすことで、寝付きが良くなって睡眠の質も向上。様々な角度から免疫力アップに役立ちます。

適度な運動で叶う体にうれしいこと

有酸素運動+筋肉トレーニングで
免疫力アップに生活習慣病予防も

ウォーキングなどの有酸素運動と無理のない筋肉運動を組み合わせると、筋肉が増強されて血流が良くなり、免疫力アップにはより効果的です。また、消費エネルギーのアップ、心肺機能の強化、骨や血液の健康促進なども期待できることから、生活習慣病の予防にも役立ちます。

有酸素運動+筋肉トレーニング

適度な運動を「習慣」づけて続けることで、免疫力向上を目指しましょう。

監修

農学博士 矢澤 一良先生
農学博士 矢澤 一良先生
早稲田大学ナノ・ライフ創新研究機構 規範科学総合研究所ヘルスフード科学部門 部門長
京都大学工学部卒業。その後、相模中央化学研究所に入所、東京大学より農学博士号を授与される。
2000年、湘南予防医科学研究所を設立。主な研究テーマは、予防医学的食品・医薬品素材。日本脂質栄養学会理事、日本機能性食品医用学会理事、日本臨床栄養協会理事。