免疫を整える「免疫力の基本の”き”」

Update: 2020.12.25
#免疫を整える

免疫力の違いが病気になる・
ならないの大きな分かれ目

あらゆる生き物には、自分を守るための力が備わっています。例えば、亀には固い甲羅、鳥には飛ぶための翼。これらは種を保存するための力の一つ。しかし、人間にはそのような特別な力はなく、生物界の中では、ある意味、力が弱い存在だと言えるでしょう。そんな私たちにとって、大きな力となるのが「免疫」という機能です。

免疫とは病原菌やウイルスなど外敵の侵入を防いだり、体内にできた害をもたらす細胞を除去したりすることで、免疫力の「高い」・「低い」の違いが、病気に「なりやすい」・「なりにくい」の大きな別れ目となります。

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免疫力が低い人がウイルスなどに感染すると、発症するリスクが高くなるといわれています。

免疫力を下げる要因が
あまりにも多い現代社会

現在、人間は種を問題なく存続できているかのように見えます。しかし、周りには、大気汚染などの環境悪化、ストレス社会、栄養の偏り、抗生物質が効かない耐性菌の増加、テクノロジーの発展による運動不足など、免疫力を低下させる数多くの要因がひしめいており、体本来の力だけでは対応しきれなくなってきています。
一方では、免疫力が暴走してバランスを崩し、アレルギー等を引き起こすケースも少なくありません。

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大切なのは、普段から免疫力を高め、整える生活を心がけること。基本は栄養・運動・休養。この3つをバランス良く取ることで自らの力を常に高めておきましょう。

免疫力を高める&整える生活を
心がけるための「3つ」の基本

【栄養】

食物繊維を含む
6大栄養素をバランス良く

かつては、体をつくりエネルギー源となるたんぱく質・脂質・炭水化物、体を整えるビタミン・ミネラルで5大栄養素とされていましたが、第6の栄養素として、腸をキレイに整える食物繊維の力に注目が集まっています。

6大栄養素

【運動】

定期的な運動を習慣づける

テクノロジーの発展によって便利になった分、現代人は慢性的な運動不足に陥りがちです。かといって、いきなり激しい運動は逆効果。ウォーキングやラジオ体操、スロージョギングなど、軽い運動を生活習慣に取り入れましょう。

運動

【休養】

良質な睡眠と余暇を心掛ける

過度なストレスや疲労は免疫力の大敵です。規則正しく良質な睡眠で、心と体のリセットを。また、「心から楽しい」と感じる時間を持つことも効果的です。趣味や旅行、友人との交流など、余暇を楽しく過ごすよう心がけましょう。

休養

これら3つの基本を心がけて、免疫力を高めましょう。

監修

農学博士 矢澤 一良先生
農学博士 矢澤 一良先生
早稲田大学ナノ・ライフ創新研究機構 規範科学総合研究所ヘルスフード科学部門 部門長
京都大学工学部卒業。その後、相模中央化学研究所に入所、東京大学より農学博士号を授与される。
2000年、湘南予防医科学研究所を設立。主な研究テーマは、予防医学的食品・医薬品素材。日本脂質栄養学会理事、日本機能性食品医用学会理事、日本臨床栄養協会理事。