京に学ぶ「五山の送り火」

Update: 2021.07.21
#京に学ぶ

五山の送り火

8月16日に行われる「五山の送り火」

京都を代表する夏の風物詩「五山の送り火」。8月16日に京都市内のあちこちから、夜の闇に浮かび上がる、炎で描かれた文字などを見ることができます。そもそもこの送り火は、お盆に冥府へ帰る精霊を送るというもの。いつごろから始められたかについては、諸説あり、はっきりとはわかっていません。

※令和3年は新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、例年より規模を縮小して実施されます。

京都市内を囲む5つの山、それぞれにイラストのように火が灯されるので、市内のあちこちで見ることができます。

地図

「大文字」20:00 点火
「大文字」20:00 点火

最初に点火されるのが「大文字」。一画目が80m、二画目が160m、三画目が120mという大きさです。
「妙」20:05 点火
「妙」20:05 点火

「大文字」の5分後に「妙」と「法」が同時に点火されます。観覧のスポットは北山通周辺。「妙」の松ケ崎西山では、点火の際に読経も行われます。
「法」20:05 点火
「法」20:05 点火

「妙」と同時刻に点火されますが、作られたのは300年ほど後と言われています。送り火は他にも文字や図形などがあったそうですが、次第に無くなり、現在の5つになったようです。
「船形」20:10 点火
「船形」20:10 点火

麓で鳴らされる鉦の音を合図に点火されるのが、西賀茂船山の「船形」。西方寺の開祖、慈覚大師円仁が唐から無事に帰朝できた船が由来とも伝えられています。
「左大文字」20:15 点火
「左大文字」20:15 点火

大北山にあるのが「左大文字」。岩石の多い地質のため、以前は篝火(かがりび)を燃やしていましたが、現在はコンクリート製の火床に。「大文字」のおおよそ半分ほどの大きさです。
「鳥居形」20:20 点火
「鳥居形」20:20 点火

五山の中でも一番西にある鳥居形。嵐山周辺など見られる場所が限られています。その中でも広沢の池からの眺めは格別の美しさだと言われています。

送り火は、火床(ひどこ)で松材(まつざい)を燃やして行います。この火床は山によって形が異なるなど、それぞれに特徴があります。五山のなかで火床の数が一番多いのは鳥居形。108個の火床で松明が燃やされます。写真は、「大文字」中央の火床「金尾(かなわ)」です。

「大文字」中央の火床「金尾(かなわ)」
[「五山の送り火」お問い合わせ]
京都五山送り火連合会事務局
電話番号 075-366-1498
8:45〜17:30