お口をうるおす唾液分泌体操

Update: 2023.09.12
#体操

唾液を分泌する3つの唾液腺

お口のうるおいを守る唾液を分泌するのは、口の周りに存在する「唾液腺」という器官です。
唾液腺には、三大唾液腺と呼ばれる「舌下腺(ぜっかせん)」、「顎下腺(がっかせん)」、「耳下腺(じかせん)」があり、それぞれ分泌される唾液の種類が異なっています。

それぞれの唾液腺から出る唾液は
性質と役割が違う

「舌下腺」、「顎下腺」、「耳下腺」のそれぞれから分泌される唾液には「ネバネバした唾液」と「サラサラした唾液」の2種類があります。
唾液の分泌自体は自律神経でコントロールされていて、ネバネバ唾液は交感神経が優位な時に分泌され、サラサラ唾液は副交換神経が優位な時に分泌されます。それぞれ働きが違うため、バランス良く働かせることが大切です。

●ネバネバ唾液の働き
ストレスを感じている時に分泌されやすく、粘液が傷つくのを防いだり、粘膜を保湿したり、細菌を絡め取って体内への侵入を防いだりする役割があります。

●サラサラ唾液の働き
リラックス状態の時に分泌されやすく、口の中を洗い流して清潔に保つ自浄作用や、多く含まれる消化酵素により、消化吸収を助ける役割があります。


やってみよう!
唾液分泌体操

食事、会議やスピーチなど口を良く使う前に行うのがおすすめです。
まずは首周りや肩回りからほぐします。時間がないときは唾液腺を刺激するだけでも効果的です。

1.首回りの筋肉をほぐす準備体操

口や顔の筋肉は、首の筋肉と連動しています。首肩周りをほぐして、口や顔の筋肉が動きやすい状態をつくりましょう。

①体の中央の鎖骨の下に両手を重ねて置きます。 ②置いた手で体を押さえるようにして、あごをゆっくり上にあげます。呼吸は楽に、顔が上を向いた状態で10秒キープしたら、ゆっくり顔を正面に戻します。 ③左鎖骨の下に両手を重ねて置きます。 ④手で体を押さえ、左顎をゆっくり上にあげます。呼吸は楽に、顔が上を向いた状態で10秒キープしたら、ゆっくり顔を正面に戻します。右側も同様に行います。1回ずつで完了です。

2.唾液腺を刺激する

気づいた時に行うことで、口が動かしやすくなり、口の中に唾液が分泌され、健やかな状態に保たれます。
※すべて息を止めないように、注意して行ってください。

①耳下腺のマッサージ
両手指を耳の前にあて、口を開けた時に動く関節を確認します。その部分を、口を閉じたままゆっくり10回円を描くようにもみます。
②顎下腺のマッサージ
横顎の骨を優しくつかみ、耳に近い方から順に下顎にかけつまんでいきます。両方の手で左右の顎を同時に行いましょう。5回行います。
③舌下腺のマッサージ
下顎に両親指を当てます。ゆっくり「うんうん」と顔を動かすように、顎を上下に動かしましょう。10回行います。